ピリオディックエラーの測定

PHD2を用いたAdvanced-VXのガイドを試行してみるものの±4秒角以上のずれがあり相変わらずうまくいかない。問題の切り分けのためにもピリオディックモーションの測定を行った。

カメラ露出による方法

まずカメラによってピリオディックエラーを測定する。極軸をずらした状態で南中付近の星の挙動を見る。長時間露出でもよく、数枚に分けて比較明合成してもよい。AVXのウォームギアの周期は8分程度のようで、ピリオディックエラーを見るには倍の16分程度は露出すればいい。

AVX+C9.25+NEX5によって1049秒間の露出を行った結果は以下。等倍トリミングのみ行った。

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長周期と短周期のギザギザがあり、長周期のものがウォームのエラー、短周期がウォーム手前の平歯車のエラーとみられる。C9.25は焦点距離が2350mm、NEX-5ピクセルサイズは5μmなので、1pxは約0.45秒に対応する。したがって、ウォームのエラーは49秒、±24.5秒ということになる。

え、、、ちょっと大きすぎないですかね・・・?「Advanced-VX ピリオディックエラー」で調べると±10秒強というのがいろいろ出てくるんですが・・・。

C9.25が重すぎるのか、何かパラメータが異なるのか。少し怪しいので、次の手法を試す。

PHD2による方法

PHD2で機器接続・オートキャリブレーションを行った後にガイドアシスタントを起動すると、ガイド出力が切られた状態になり、星の動きをひたすらプロットしてくれる。このまま同様にウォームの周期以上の時間を放置する。すると横軸時間、縦軸移動量というグラフが得られ、縦軸振幅を測ることでエラー量を得ることができる。得られたログデータは保存されており、PHD2 Log Viewer等で確認できる。

得られたログデータをExcelで処理したものが以下。極軸は一分程度に合っており、架台上に60mmf4ガイドスコープのみが乗っている状態。

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いや、やっぱり大きすぎないですかね・・・?しかし、どちらも±25秒程度と言うことはこの値を信じるしかなさそう。

少し架台を分解して調整してみるか、もしくはAVXのPEC機能で補正することができるのだろうか・・・?